トラックボール「MX ERGO」| 愛用品レビュー

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愛用品の紹介です。
logicoolのワイヤレストラックボール「MX ERGO」です。
2024年9月に最新モデルの「MX ERGO S」が発売されていますが、「MX ERGO」はその前モデルです。

概要

  • 親指トラックボール
  • ボタン構成:標準3ボタン、進む/戻るボタン、プレシジョンモード(解像度切替)ボタン、ペアリング切替ボタン
  • 傾斜角を20°に調節可能
  • 接続:2.4GHz帯のUSBレシーバー(Unifying)、Bluetooth
  • 500mAhのリチウムポリマー電池による充電式。フル充電で最長4カ月使用可能、1分の充電で約8時間利用。充電にはUSB A to microBケーブルを使用
  • 本体サイズ:W51.4×D132.5×H99.8mm
  • 重量:164g(メタルプレートとレシーバを除く)

特徴

商品名にあるようにエルゴノミクスデザインとなっているため指先から手のひらまですっぽり包み込めるようになっていて、通常のマウスに比べて筋肉の緊張を20%軽減できる設計とのことです。
また、底についているメタルプレートによって本体の傾斜を0°と20°のどちらかに変更できます。

ボールは親指での操作、色はグレーでサイズは前モデルのM570と同じ34mmのため取り替えもできます。

ボール横にはプレシジョンモードボタンがあり、解像度を通常速度と精密速度に切り替えられます。
精密速度にするとボタン近くのLEDが光ります。

ホイール手前にはペアリングしている機器を切り替えられるEasy-Switchボタンがあり、2台を切り替えて使えます。
接続は無線レシーバー1台+Bluetooth1台かBluetooth2台です。
(もしかしたら別途同型の無線レシーバーを用いれば無線レシーバー2台も可能かもしれません。)
ボタンを押すと1番/2番の番号が光るのでどちらを使っているかわかるようになっています。

ホイールは回転ごとに軽い抵抗があるタイプでチルトもできるので横スクロールできます。

設定ソフトとしてLogi Options+が用意されていて(2024/12現在)、各ボタンとチルト左右への機能割り当て、カーソルやスクロールの速度の変更ができます。機能割り当てはアプリごとに設定できるようになっていて、デフォルトではChrome、Edge、Excel、PowerPoint、Teams、Wordが用意されています。例えばチルトがブラウザではタブの切り替え、Excelでは横スクロール、Wordでは拡大縮小などと設定されていますし、任意のアプリを追加することもできます。
この他、Flowという別パソコン間でカーソルを行き来させられたり、データのコピーや移動を同じパソコンで行うかのように操作できる機能です。こちらは機会があれば別途ご紹介します。

使用感

手を乗せると実にしっくりきます。
トラックボールはlogicool製を使い続けて3~4?台目となりますが今まで一番持った感触がいいです。
特に底の金属プレートを使って20°傾けると手首への負担が軽くなったのを感じます。
この金属プレートは磁石で本体とくっつくようになっていて角度調整と重り(95g)と滑り止めを兼ねています。これがないとどっちの角度で使うにしても安定しません。

MX ERGOのメタルプレート
メタルプレートをくっつける磁力は強め

ボールの動きはこれまで同じサイズのM570を使っていたためかほとんど差は感じません。
一方でボールを外すには直径8mm以下の棒が必要なためM570より少々メンテが面倒です。

ホイールは軽めの回転に軽い抵抗がついていてこれは好みが分かれるところだと思いますが僕はこのくらいが好みです。
logicool製トラックボールとしては珍しくチルト対応で地味にうれしい改良点です。

進む/戻るボタンは小さめで特段押しづらいと言うことはありませんが、2つとも同じ形状のため押し間違いをしそうになるのが気になります。M570のようにそれぞれ異なる形状だと良かったです。

プレシジョンモードボタンを押すとマウスの解像度を変更できるということで平たく言うとカーソルの動きがゆっくりになります。
細かいポイントに合わせたいときに使えるモードですが、僕にはほとんど不要なボタンです。
間違って押してしまうと急にカーソルが重たくなったように感じてしまうものですが、めったに触れる場所ではありませんし、一応確認用のLEDもついているので仕様を把握しておけば気付けるはずです。

表面処理として手の平があたる部分は薄くラバーコーティングが施されていていますが、個人的にはラバーコートは長期的に見ると加水分解ででろでろになる可能性があったりホコリがこびりつきやすくて嫌いなのでなくても構わないポイントとなります。

無線レシーバーは小型で代用品も手に入るタイプではありますが、本体に収納できないので使用しないときの保管場所に困ります。惜しいポイントです。

無線レシーバー
無線レシーバー

MX ERGOを使い始めてたぶん6年ほどになりますが、大きな不満点はほとんどありません
従来のトラックボール達や一般的なマウスと比べてエルゴノミクスデザイン+20°の傾きで手首が疲れにくくなったのが最大のメリットで、ボタン数も僕の用途では十分です。
バッテリーの持ちも非常に良く、一度充電すれば相当使えます。使用時間の記録が難しいのでどれくらい保ったかは明示できませんが、年に2~3回程度の充電で使えていたと思います。

逆に小さな不満点もちらほらありまして、まずボールが外しにくいためメンテしづらいこと、無線レシーバーの保管に困ること、充電用のコネクタがmicroBであること、慣性スクロールの設定ができないこと、静かな環境だとクリック音が気になることです。
とはいえ充電は滅多にしませんし、慣性スクロールはあればうれしい程度ですし、クリック音は特段うるさいわけでもなく一般的な音なのでダメなわけではありません。
しかも後継機のMX ERGO Sではクリック音の静音化、コネクタがType-Cに改善されています。

総合評価

旧製品ではありますが、以上を踏まえて評価をつけます。

価格

発売当時の参考価格12,880円(税抜)、2024年12月時点の実売価格も14,000円(税込)とお世辞にも安いとは言えないため減点、ただ絶対数が少ないトラックボールとしては高性能なため最低点ではなく2点に。

扱いやすさ

持ち運ばない前提の評価とします。
ボタン構成や配置が変則的でなく、手の大きさが男性の標準値に近い僕の手なら全てのボタンに無理なく触れられるため問題ありませんが、進む/戻るボタンの形状がやや残念な点と無線レシーバーの収納場所がない点から満点には及ばず4点に。

フィット感

個人的には5点あげたいのですが、手が小さめの方にはちょっと扱いづらいだろうと思われるため4点に。

カスタマイズ性

ほぼ全てのボタンの割り当てをソフトごとに設定でき、スクロール方向の反転やクリックボタンの入替もできるため5点に。

バッテリー

1回充電すれば体感で半年近く保ち、ちょっとの充電でもしばらく使える点は便利です。ただし充電端子が2024年時点では少数派のmicroBのため減点して4点に。

まとめ

といったところで、良いトラックボールなら多少の値段は問わない方にはオススメできる。という評価となります。どう考えても価格がネックです。
今買われるなら後継機のMX ERGO Sが良いです。

カモノショウ
カモノショウ

僕が後継機を買っていないのは、MX ERGOでそれなりに満足しているため17,800円(税込、実売価格)も出すのはコスパが悪いと思っているからです。
壊れてしまったら買い換えますし、未所有だったら飛びついています。